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【休学】休学の意義、そして休学経験を社会的に評価されるものへと変える方法。

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こんにちは。

最初のエントリーをたくさんの方に読んで頂けたようで嬉しいです。

シェアしてくださった皆様、ありがとうございます。

是非、これからもよろしくお願いします!^^

 

 

さて、第2弾なのですが、今回は”休学”について書いていきたいと思います。

 

 

というのも、前記事で就活を控えている3回生は休学するか今ある武器で戦うかの2択だ、と伝えましたし、1・2年生が「東京留学」をするには休学をする必要があるので、「休学」という選択肢について知りたい人も多いんじゃないかな。と考えたわけです。

 

 

そこで、本記事では、休学するか迷っている人の背中を押すこと、そして、休学をすでに決意した人/休学中の人に休学経験の成果を最大にするためのコツを伝えること、を目標に書いていきたいと思います。

 

 

 

さて、まず結論ですが、

 

 

休学は「あなたがその期間をどう過ごしたか」によって社会的に評価される。

この社会的評価において、あなたに「一貫性」があるかどうかが重要な意味を持つ。

しかし、たとえ社会的に評価されなくても、休学して興味のあることに打ち込んだ時間は「あなたが主体的に生きるために必要な時間」となる。

 

 

と考えています。

 

 

これについて以下の目次で書いていきます。

 

 

 

 

 

  

 

休学に関する基本情報

「休学に興味があるけどどうすればいいかわからない。。」

休学ってやりたいことが明確に見えてないとダメなのかな。。

 

と思っている方もいると思うので、まずはさらっと休学の基本情報に触れてから、「休学ってやりたいことが明確にないとダメなんでしょうか?」という疑問に対して私の考えを述べたいと思います。

 

 

休学する方法や休学にかかる費用

 

休学は提出必要書類を大学に届ければできます。海外にいても大学事務室に連絡をすれば必要書類の提出はできます。(私もスウェーデンにいながら2回目の休学手続きを行いました。)

 

 

注意すべき点は、

 1、ゼミなどの担当教授にきちんと相談する(単位面や手続きなど)

 2、休学申請受付は期限があるのできちんと確認して期限内に提出する

といったところです。

 

 

私はいつも自分で考えて勝手に行動していたのでアドバイザー教員であるゼミの先生に大変叱られました。教授にもよりますが、あなたのことを心配してくれていると思います。誠意を持って接しましょう。

 

 

休学費用は国立大学は無料です。

私立大学は大学によって休学費用が異なります。

 

 

日本女子大学はとある学生の行動により休学費用が約66万円から20万円に減額となったそうです。(今年4月から)

www.manazooooo.com

 

 

日本女子大、休学費を年間約66万円→20万円に減額 卒業生と在校生の声届く (ねとらぼ) - Yahoo!ニュース

このニュースからも休学を取り巻く学生の意識の変化、それに伴う大学の変化の兆しが感じられると個人的に思っています。

 

休学ってやりたいことが明確にないとダメなの?

 

これについては、やりたいことが明確にある方が圧倒的にベターです。そのほうが後述する「休学経験を社会的評価に繋げるコツ」が実践しやすいです。

 

 

しかし、私自身、最初の休学の決意は「世界一周したい」という思いだけでしたし、当時はその後の自分の人生がどうなるかなんて全く見えてませんでした。(私が休学してからどのような人生を歩んだのかについても、いずれ紹介したいと思います。)

 

 

そのような「○○やってみたい」「○○に思いっきり打ち込んでみたい」「○○に興味があるけど自分にできるかわからない」という関心があれば十分なんです。そして、人間誰しもこれまでの自分の人生を振り返ると何か興味・関心を持てるものがあると思います。

 

 

そんな自分の心に従って動き始めるだけでも道は拓けていくと思うので、初めから将来の道標が具体的に見えてなくても良いと思います。

 

 

ただし、明確に持ってなくても大丈夫だよというところが重要で、ただ「大学休んでゲームしたい」とか「大学だるいから休みたい」なんて理由で行う休学はオススメしません。(まずそんな人はなんで大学に入ったの?という話になりますが。)

 

 

 

休学すると就職に影響するの?

2年間休学しても大手企業から内定がもらえる

 

「休学すると就活とかに悪い影響が出るのかな。。」

 

 

と心配な方も多いと思います。私も2年目の休学届けを提出するときは「本当に大丈夫なんだろうか」と不安に思ってました。

 

 

しかし、その心配は杞憂に終わりました。

 

 

休学期間にみっちり力をつけて自信満々で就活に臨んだ私は、4月以降の就活では大手メーカーS社(私が愛してやまないゲーム機を販売する会社をグループ企業に持つ)と内定先の総合商社の2社の選考を受けました。

 

 

両者とも順調に選考を通過し、「旧帝じゃない地方国立大からは不可能」と知恵袋で言われている総合商社から内定を頂きました。(S社は商社の内定受諾後に4次面接(最終?)の案内を頂いたのですが辞退しました。)

 

 

この大手企業2社の選考では、「休学で何をしていたのか?」という部分に興味を持って頂けました。2年休学という履歴がマイナスに映った可能性はありますが、それでも2社ともに順調に選考を通過していることから、休学期間をあなたがどう過ごしたかによってアピールポイントに出来ると実体験を持って言えます。

※ちなみに、このS社は最終学歴卒業後3年以内は新卒枠にエントリーできます。いわゆる”ギャップイヤー”(卒業後・在学中に空白期間を作って何か活動を行うこと)を経た人材も優秀であれば採用しますよ。という意思の表れだと思ってます。

 

 

 

また、もし仮に上記2社から内定を頂けなかったとしても、中小企業や海外就職などの多様な選択肢の中から主体性を持って選択できる。人生はなんとかなる。という自信を持ってました。これは就活における不安の軽減に役立ちました。この自信も、休学時の経験を通して獲得した小さな成功体験の積み重ねから得られたものです。

 

 

 

「でも、それはあなたが休学経験を上手に活かせたからであって、誰しもが休学したことを評価されるわけじゃないよね」

 

 

 

と思われるでしょう。

 

 

「誰しもが休学したことを評価されるわけじゃない」それは否めません。しかし、社会的に評価されるためのコツはあります。ここが地味に本エントリーのキモの部分じゃないかと思ってます。

 

 

この「休学経験を社会的評価に繋げるためには何をすれば良いのか」について説明したいと思います。

 

 

休学経験を社会的評価に繋げるコツ

 

 

社会的評価を得られる、つまり他者から見て評価される休学経験とそうでないものとの間にはどのような違いがあるでしょうか?

 

 

私は、「休学して行う活動がその人の実現したい将来に向けた活動であると第三者が見てわかるかどうか」だと思っています。

 

 

逆に言えば、「休学して行っていた活動がてんでバラバラで、そこで得たスキルが可視化できる状態で存在せず、何のために休学していたのか分からない人」の休学経験は社会的評価を得にくいということです。

 

  

 

つまり、休学して行う活動はあなたがやりたいことをすれば良いのですが、この際に、あなたが「一貫性」を作り出せるかどうかが「休学した結果」に大きな影響を与えます。

 

 

この「一貫性」とは、過去・現在・未来という時間軸において、あなたが何をしてきた人で、今何をしていて、将来どうしたいのか。ということです。

 

 

 

休学して「俺何やってるんだろう。。」ってなるパターンは、この「一貫性」つまり自分の中の軸がしっかりと定まっておらずフラフラしてしまっている人に多い印象があります。

 

 

例として就活において社会的評価を得やすい休学経験をざっと書いてみます。

 

<例>

「私は自分の活躍できる世界を広げたい。選択肢を広げたいと思い、休学して世界一周をしました」(過去1)

「世界一周をする中で、この経験から得られる知識は渡航先の表面的な社会でしかないと知り、他国の学生がどんな学生生活を送っているのか、その中で自分がどのような強みを作り出せるのかを考えるために欧州海外留学に行きました」(過去2)

「そこで○○な経験をし、△△のスキルを向上させることができました。また□□語で〜〜が出来るくらいの語学力を習得しました。」(現在1)

「また、その留学生活の中で◇◇に興味を持ち、〜〜に取り組み始めました。これらの経験を活かすことで、〜〜という面において〜〜という形で御社に貢献できると考えています。」(過去・現在・未来)

 

 

時間軸と行動内容における「一貫性」が伝わりやすいように上記の書き方で紹介しました。

面接では面接官の意図を汲んで説明する順番、話し方などを変える必要があります。

 

 

この 「一貫性」は人の数だけ形があります。

 

 

そして、「一貫性」を誰もが持てるように組み立てられている理論があるのでご紹介したいと思います。 「物語理論」です。

 

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「物語理論」は尊敬する友人の一人であるドニエフ (donief)くんが作り上げたもので、現在東京でワークショップが開催されています。この理論に関する書籍が3月中旬ごろに発売予定とのことで、買って読む価値アリです。また、彼のnoteは優良記事が多いので是非目を通して見てください。

 

 

 

さて、「一貫性」という軸を持つべき。と主張してきたものの、 「そんなこと言われたって、今の時点で自分の将来の軸なんて見えてないよ。。」と感じる方も多いのではないでしょうか。

 

 

私はこの一貫性を持ててる人って意外と少ないと感じています。そして、「就活で自己分析を行っても自分が何をしたいのかわからない」という人が多いのは、この軸(一貫性)に対する意識の欠如だと思っています。

 

 

自分の中に一貫性という軸を持つには、物事に取り組む中で自分の過去・現在・未来を意識することが大切なので、主体性が求められます。また、何も変化がない状態では軸を見つけ出すきっかけにも出会いにくいです。

 

 

このきっかけに出会う手段の1つが休学なんです。

 

 

 

イメージとしては、休学して興味・関心のある物事に幅広く取り組み(選択肢を広げ)、そこでの経験を踏まえ、内省して自分の将来の方向性を明確にし(選択肢を絞っていく)、「一貫性」を形成していくという感じです。

 ※また、休学は、既に形成されつつある軸をさらに強固なものにする行動を起こすための手段でもあります。私にとっての2度目の休学はこちらに近いです。

 

 

つまり、休学において重要なのは「一貫性」

そしてそれを形成するために大切なのは、常に自分の過去・現在・未来から内省するという行為を通じて方向性を明確にすること。 

 

 

 

これが、休学経験を社会的評価に繋げるコツです。

 

しかし、この社会的評価をよりピンポイントで発揮するには、評価する側にとってあなたの「一貫性」が価値を持つものである必要があります。

 

 

つまり、もしあなたが休学経験を就活で活かしたいと考えているのであれば、あなたの持つ軸が志望先の事業内容、もしくは必要とされる人材像とマッチしていないと高く評価されない。ということです。

 

 

なので、もし入りたい企業がある、という理由で休学を決めるのであれば、求められる人物像から逆算して目標設定をする必要があるでしょう。(企業に入ることをゴールに設定することはオススメしませんが。)

 

 

この際に必要な企業研究などの就活ノウハウに関しては、就活ブッダのブログ~涅槃を目指して~を参考にすると良いです。かなり質の高い就活関連情報が得られます。この方のブログによって18卒以降の就活は、情報を持つ者と持たざる者の間にさらなる格差を生じさせると感じました。あるいは、情報を持つことで差別化出来ていた人にとっては差が縮まるかもしれません。いずれにしても読んでる人と読んでない人では雲泥の差になると思います。

 

 

 

さて、ここまで就活やインターンに焦点を当てながら休学について言及してきました。その理由は、就活に関心を持つ学生が本ブログの読者として多いであろうことと、私自身の経験においてそれらの色が濃いためです。

 

 

しかし、休学と一言に言っても色んな活動を行っている人がいます。

 

 

私がいる某県では、ど田舎に家を構えて面白い生活をしている人がいれば、インドネシアに経営学を学びに行っている人もいます。来年休学して東京にエンジニア修行に出る人もいますし、お隣の県には、2年間の休学をして東京で自分が何がしたいのか、自分に何ができるのかを考えながら誰よりも誠意を持って物事に取り組んでいる人もいます。

 

 

そこで、社会的に評価されないと休学経験の価値はないんだっけ?という視点も大事だと思うんです。

 

 

私は、たとえ社会的評価に繋がらなくともその経験には価値があると思っています。

休学して興味・関心に打ち込むとあなたの志向や適性が見える。つまり、あなたの人生をよりあなたらしくデザインすることができる。と考えているからです。最後に、この部分について説明したいと思います。

 

 

 

社会的な評価を気にするよりも「あなたの人生」を生きる選択をするべきでは?

寿命が100歳を超える社会における「休学」の意義

最近読んだ本の1つに『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』という本があります。

 

 

寿命が100歳を超える社会が来るという未来について書かれた本で、そこでは、2016年現在60代、40代、20代の3人の架空の人物がどのような未来を送ることが予想されるのか、について書かれてます。人間の寿命が延びると、必要な生活費がその伸びた年数分増えます。その生活費をどのように賄うべきか、また人々の働き方はどのように変わっていくのか、という本です。

 

 

その中で20代の人物は”エクスプローラー”と呼ばれる生き方を経験しています。

それは、いわゆる”ギャップイヤー”に近く、その人がどのような生き方をしたいのかを見つけるために生きる時間です。

 

 

『ライフシフト』では、今後の人々の働き方に柔軟性が必要だと述べています。この柔軟性を可能にするのが各人の「稼ぐ力」であり、この「稼ぐ力」を得るために人々はたえず各自の無形資産(知識・スキル)をアップデートする必要があると指摘しています。 

 

 

何歳になっても絶えず知識・スキルをアップデートするには、自分がそれだけ夢中になれる分野の仕事を選ぶ必要があります。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、好きで取り組んでいる人の熱量は強く、成長度合いも大きいです。

 

 

この「好き」を見つけるための活動が『ライフシフト』で言う”エクスプローラー”であり、いわゆるギャップイヤーなのですが、日本の現在の就活システムでは、卒業後のギャップイヤー取得はリスキーであると言えます。そこで、「休学」をして自分の好きを見つけて欲しい。というわけです。

 

 

今後100年以上生きていく上で夢中になれる何かを見つけるための投資。

これが私の思う休学の意義です。

 

 

 

 

 

「原体験」にこそ価値がある

休学することの最大の強みは、普段は時間・場所・お金を言い訳にして取り組まない興味・関心の対象を実際に体験できるということです。

 

 

私の好きな言葉の1つに、現在MATCHA - 訪日外国人観光客向けWebマガジンを運営する株式会社MATCHA代表取締役の青木優さんによる次の言葉があります。

「原体験にこそ価値がある」

 

 

これはまさにその通りだと思っていて、インターネットで情報が簡単に手に入る時代だからこそ、大切なことは他人の主観を通さずに一次情報で触れるべきだし、興味を持った対象はあれこれ悩まずに実際に体験してしまった方が早いし理解も深まるんです。

 

 

例えば、私はもともとコンサル志望でした。しかし、経営コンサルタントの一種に近い働き方を求められるインターンを通じて自分の適性の無さを痛感しました。

案の定当時第一志望だったコンサルティングファームも一次面接で落とされ、ものすごく落ち込んだのを覚えています。

 

 

しかし、(多少時間はかかりましたが)その発見のおかげで、コンサルという選択肢に見切りをつけて、自分が持つ将来像やこれまでの道筋を意識して取り組み続けた結果、総合商社から内定を頂けました。結果として自分によりしっくりくる将来選択に繋がったと感じています。

 

 

この経験から、「自分に出来るかわからない」と悩むよりも実際に経験してしまったほうが早いし、早く気付けた場合、その経験から次に進むことができると学びました。

 

 

なので、やりたいことや興味・関心があれば、すぐにでも行動に移してしまったほうが良いと思っています。そして行動に移さない言い訳を取り除いてしまうのが「休学」という選択肢です。

 

 

 

「休学しなくても今ある時間の中でやりたいことに取り組めば良いんじゃないの?」

 

 

と考えている方、その通りだと思います。出来るのであれば。

 

 

 

先日の記事(就活において地方と都市部の間にあるのは情報格差どころではない。実力格差である - 地方大学生の備忘録)で大前研一さんの有名な次の言葉を引用しました。

もっとも無意味なのは、「決意を新たにする」ことだ。かつて決意して何か変わっただろうか。行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。

 

 

人間の意志って弱いんです。

 

 

確かに、今あるリソースの中で取り組みたいことに取り組めるのであればそれがベストです。

 

 

私の友人に、(バスなら12時間の)某県の大学に通いながら東京で長期インターンシップをしていた超人レベルの人がいます。また、今現在アメリカのシリコンバレーに留学している友人は、大学の必要単位を最初の2年間で全て取得してしまった上で、2年間の猶予を作ってアメリカに行っています。

 

 

でもこれって、その人の置かれている環境とその人の強靭な意志・実行力があるからこそ出来ていることで、なかなか出来ることじゃありません。

 

 

私には難しいと感じます。2016年、休学から復帰して某県に帰ってきたものの、何度も決意を新たにしては日常に流されてしまい、取り組みたかったことをあまり実行出来なかったという実体験を含めて言っています。

 

 

でもこれは、裏を返せば休学して環境さえ作ってしまえばそんな意志の弱い私ですら取り組みたいことに打ち込めたということでもあります。

 

 

優秀な人が休学を選択しているのではなく、休学によって優秀な人へと成長していく。

休学が一般的な選択肢になれば、もっと輝ける人が増える社会になるんじゃないかな。そんな風に考えています。

 

 

休学、東京留学、長期インターンに興味を持った方は、こちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。

地方大生にオススメ。長期インターン、就活で便利なサービス - 地方大学生の備忘録

 

 

 

以上、 

今回も長くなってしまいましたが、最後までお読み頂きありがとうございました。